テレビでもお馴染み、阿川佐和子氏による数々のインタビューを通して培ったコミュニケーション術です。
阿川さんの本を読むのは初めてでしたが、人柄を感じさせる肩肘張らずに読めるエッセイに近い本です。北野武氏、作家の渡辺淳一氏、俳優の萩原健一氏ほか、インタビューの裏側などの興味深いお話も多数収録されています。
ビジネスの観点からは、インタビューにおけるヒントがいくつかありました。例えば「インタビューで事前に準備しておく質問は3つで十分」というもの。個人的には、取材などでインタビューをしたり、ヒアリングをする際には、沈黙が嫌なので最低でも20項目近くの質問を用意しています。「・・・3つで十分」というのは、職場の先輩に言われたことらしいのですが、なぜ3つかというと、
「沢山の質問を用意しておくと質問することに気持ちが集中してしまい相手の話に耳を傾けていない状態になってしまう。」
つまり、質問を用意していない状態の方が、相手の話に集中できるというものです。相手の話に集中すると、話の幅や発展性に広がりが出て、いいインタビューが出来るということらしいです。なるほど、、と思いますが、簡単に真似できることでもないと思います。
阿川さんご本人は非常にひょうひょうとしていて、インタビューに関しては今も得意ではないという印象を受けるくらいに謙遜して書かれていますが、相手との接し方、距離のとり方なども、多数のインタビューをこなしてきたからこそなせる技だと思います。ヒアリングの参考にしたい方におすすめの一冊です。
社員Y
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