地域情報サイト「まいぷれ」を運営するフューチャーリンクネットワークの広報ブログです。
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10周年御礼 + 後日追記

3月 2nd, 2010 | Posted by 石井丈晴 in 近況報告など、いわゆるブログっぽい話

半年ぶりの更新です。皆さんこんにちは。
最近は実験的につぶやいておりました。

さて本題。

3月2日を持ちまして、弊社10周年を迎えました。心から、皆様に感謝しております。自作のまいぷれ画面を見せながら、船橋のお店に飛び込んでは門前払いされていたのがつい昨日の事のようです。

地域活性化を理念に、ただひたすらに走り続けてきました。

 本当にいろいろなことがあった10年でした。愚直にまいぷれ事業を継続してこれたのも、皆さんの支えがあってこそだと心から思います。以前は自嘲気味に使っていた愚直という言葉も、最近は誇りになりつつあります。

創業当時からのキャッチコピー
「ちょっとがんばれば自転車でまわれちゃう、そんな町の情報をお届けします。」
は、未だにパンフ等に記載されています。

あまり過去を振り返えるのは好きではないのですが、たまたま発見した創業前後に書いた事業計画と見比べて、果たして10年でどこまで実現できたのか、事業家としての自分を自己採点してみようかと思います。

さて、創業当時吹いていたホラはどこまで具現化できたのか。

 やっている事業も値段も変わらないので、10年成長がないようにも見えますが、それなりに発展している自負もあります。(時間かかりすぎですが)

 ボキャブラリーと常識がないのがよく分かる、なかなか笑える事が満載の事業計画書ですが、当時記載の文章のまま10個抜粋して進捗状況をチェックしてみようかと思います(死語満載)。各項目10点満点で。

①「地域の誰もが使え、何でも分かる、回覧板でもありグループウェアでもある、そんなメディアを目指します。今日近くの公園で何の花が咲いているのかがわかるようにまでなりたい。」

→グループウェアという言葉がそもそも懐かしい。今のまいぷれでは公園で何の花が咲いているのかまではわからないので0点。

②「電子家電の時代が来る。まいぷれはパソコンにとどまらず、カーナビ、テレビ、冷蔵庫でも今日の町の情報が入出力できる、マルチデバイスを徹底する。」

→懐かしい。これをやるために身の丈をわきまえずにまいぷれの事業計画書を持って飛び込みまくりました。門前払いの嵐でしたが、話を聞いてくれた自動車メーカーTの担当者が「言っている事は正しい。でも10年早いかも。インフラ的にも、石井君及び御社の実力的にも」といわれたのがうれしさ半分悔しさ半分でした。カーナビ:× テレビ:△ 冷蔵庫:そもそも入出力デバイスにならなかった。ということで2点。デジタルテレビなんて話当時あったのかどうかは知らないけど、それなりに先見の明があったのかな・・・

③「まいぷれの機能として共有型地域空間データベース機能を持つ。(詳細略)」

→この名前を見ただけで爆笑する方がいますね・・・・  当時本気で10億集めてやるつもりでした。でも、GoogleMapの動きを見れば、あながち見当違いではなかった気がしませんか?>当時を知る皆様

 ま、10億じゃ足りませんでしたけどね。この資金集めのときに話を聞いてくれ、かわいがってくれている皆様との出会いは、資金以上の宝になりました。でも、事業進捗としては0点。

④「運営に当たっては志を同じくする企業と運命共同体を組織。インフラ、チャネル等共有すべきものは共有しながら、各地域の魅力を引き出していく。ひいては地域間連携事業を創出する。」

→当時は法の知識がなかったので運命共同体契約書なるものを作り、本部機能は組合にしよう、なんていっていました。フューチャーリンクネットワークの社名の由来はここですね。志を同じくするすばらしいパートナーには恵まれましたし、地域間連携事業はなんとか動き出してます。少し甘いが10点!

⑤「イギリスのPFIの事例にのっとり、本来行政が行うべき、あるいは官と民の狭間に陥りがちな機能をまいぷれが担うことで地域活性化を進める。」

→その後、PFI推進法立法化→自治体に飛び込みまくるが轟沈→PPPと改め理論武装し再チャレンジ→川崎市宮前区が初の事例! という変遷をたどる。我ながらこれが一番ここ10年で大きな成果だったと思う。まだまだ課題は多いが、とりあえず10年の進捗で見れば10点!
*そうそう、先日5例目の官民協働サイト しんじゅくノート(まいぷれ新宿版)がオープンしました。
詳しくはこちら。
 ちなみに・・この件で川崎市、伊丹市をはじめ自治体の方々とお話しする機会があったことで、いわゆる役人の方々への認識が大きく変わりました。それまで「お役所仕事」といわれるように保守的で、仕事に熱意がないなどネガティブな印象が強かったのですが、保守的なのは役割上仕方ないのですが仕事に対する熱意が高く、やや失礼な言い方ですが、すごく優秀な方々だなと思いました。正直もったいないな、という気持ちと、行政に対する信頼感が上がったような気がします。

⑥「地域通貨事業を行い、地域内の消費流通を活性化させる。(中略)これをアジアに広げてアジア共通通貨構想へ広げていく。」「地域の意義ある活動を地域ファンドを創設する事で支援する」

→地域通貨は何度もトライしようとして失敗・挫折を繰り返してます。その割りにナレッジもたまらず答えも見つからず困っています。。。それでも今でも酔うと「アジア共通通貨」の話が出てしまう・・・・0点。

⑦「価値あるコンテンツは視聴者側が負担する事業モデル。間接型視聴者課金を経て、インフラの拡充とともに直接的視聴者課金へ。」

→マンション入居者サイトなど、間接的視聴者課金の足がかりまではできたけど、その後進まず。そもそも「価値あるコンテンツは視聴者が負担すべき」なのか、とここに来て揺らいでいる。何でもかんでも無料ってどうなのよ?と思いながらもIT分野での情報価値は下がる一方。持論の展開はおいておいて、結果だけ見れば2点。でも、このマンション分野に取り組んだお陰でその後長期にわたって支援していただいている、某新聞社の某氏と出会えた。この方にはいくら感謝してもし足りない。

⑧「まいぷれで蓄積された情報・ノウハウを活用し、ハード先行の都市開発からソフト先行の都市開発へ。まいぷれはそのディレクションを担う。」

→思いは今でも変わらないが、現時点では0点。でも、最近ちょくちょくとこういうお話を頂き始めてきた。 

⑨「情報の入り口・出口ともにマルチにする。まいぷれは媒体から情報の収集・編集・加工・配信を行う“情報の問屋”機能になる(略)」「マルチユース、マルチデバイスの核になる。」

→これは肝。これからも肝。今のところ、出口(提携サイト)はそれなり。入り口はいわゆるASPという形で実現はしているものの、この事業計画書に書いたイメージは、お茶の間でおばぁちゃんが冷蔵庫のボタンから今日のゲートボール大会のトーナメント表を確認する、見たいなイメージだったんだよなぁ。ちょっと採点が難しいが、4点。

⑩「継続的かつ発展的に地域の活性化、社会の活性化に寄与し続けるプラットフォームを確立する。」

→地域の活性化ができたのか?について、間違いなく0点ではない。それは論拠もあるし断言できる。でも、当時思い描いていたレベルに達したかといわれれば程遠いい。採点が難しいが、2点。

→私の事業家としての10年の採点結果は・・・・  30点!!
あぁ・・・・
ちなみに上記は事業家としての評価であって、経営者としては別。
経営者としては10年潰さずにこれた、ということ以外評価できないのでせいぜい10点ですね。

改めて振り返えると、本当に愉快な10年でした。

何度もあきらめかかったし、挫折もしましたが、いろいろな人たちと出会い、応援を頂きました。10年前の創業当時は、自分は何でもできると思っていたけど、今では周りの人たちのお陰で、この事業をさせて頂けていると腹のそこから思います。そう気づかせてくれたこと自体にも感謝です。

さて、振り返るのはこれで終わりにして、上記未完の事業の推進と、10年の中で出てきた新しいテーマに向けてスタートしよう。

本来、10周年を機に皆様をお招きして感謝の気持ちを伝いたいところですが、現在まともなおもてなしができる状況ではありません。胸を張って成果をお伝えできるのも、あと10年はかかりそうです。

必ずや10年後、20周年の際には皆様をお招きして、胸を張って結果報告と感謝の気持ちをお伝えする場を作ります。

ですので、石井から切なるお願い。

勝手ついでにわがまま言いますが、どうか皆様、特にご高齢の皆様、少なくともあと10年、健やかに、お元気でお待ちください。

***3/12 追記

船橋の掲載店様がこんなニュースを。

川守商店様

船橋の老舗ギフトショップです。

思えば川守さんとはそれこそ僕らが若かりしころ、飛び込んでからのお付き合いです。自店の宣伝にならないのにこんな風に書いていただいて、あまりにうれしかったのでブログで紹介。僕はこういう方々に支えられてます、と自慢でした。

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石井丈晴

株式会社フューチャーリンクネットワークの代表取締役。株式会社リクルート勤務を経て、2000年にフューチャーリンクネットワークを起業。地域情報プラットフォーム「まいぷれ」の進化を通じて、地域の活性化を目指して奔走中。現在は、地域活性化への想いや「まいぷれ」の取り組みに関して”熱く語る”コラム「導火線」を執筆中。
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