地域情報サイト「まいぷれ」を運営するフューチャーリンクネットワークの広報ブログです。
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ソーシャルCRMの特集ということで購入した「宣伝会議」。内容はソーシャルメディアを使ったマーケティングで、WIRED、DELL、GOD(ゴルフダイジェストオンライン)などの活用事例が紹介されています。

事例を見てもわかるとおり、ソーシャルメディアは数字という意味での営業活動に直接つながるものを期待するというよりは、顧客とのコミュニケーションを図るツールとして威力を発揮するとあらためて思いました。

明日のコミュニケーションでも記載されていたロイヤルカスタマー、エバンジェリストをどう増やしていくか。課題は見えているのですが、それを実現するのには時間も労力もかかりますので、それこそ愚直にやるしかなさそうです。

今日は冬晴れ。青空が気持ちいいです。ところで、このブログですが、土日になると平日と比べて1/3ぐらいにアクセス数が減ります。やはり会社で見ていただく機会が多いからでしょうか?さて、以前社長から社員に配られた「「入社1年目の教科書」にこんな一節があります。

「古典を読んで理解できなかったら、自分をばかだと思いなさい。」

読書に関する様々な本で、必ず取り上げられる古典。「論語」「孔子の兵法」などはドラッカーと並び、多くの経営者がおすすめする書籍として紹介される機会の多い本です。今は超訳とまではいかなくても、非常に分かりやすく訳されているものもありますので、読むことはできるのですが、その意味の本質を理解するには、自分の脳ミソをフル回転させて真意を掴もうと努力するしかありません。いわゆる、本との格闘です。

小飼弾氏の何かの著書、またはインタビューの中で「古典はこれ一冊で充分」と紹介されていたマキャベリの「君主論」は、そんな古典の中でも、比較的理解しやすい本です。まだ読破したわけではないのですが、孫子の兵法が「攻め方」に重きを置いているとすれば、「君主論」は経営者やリーダーが継続的に発展するために取るべき態度・思考が書かれています。

「その古典は誰に向けて書かれたものなのか?その時代背景なども含めて理解して読むと本質が見えてくる」

のようなことを小飼弾氏が著書で記載していました。ただ、漠然と読むのではなく上記のようなことも含めて読んでみると、理解が深まるかもしれません。

つい最近読んだ明日のコミュニケーションの前編と個人的には解釈している同じ著者が2007年末に書いた本です。

目次
はじめに ~「なんだか小難しい時代になっちゃったな」とお嘆きの貴兄に
第1章 消費者へのラブレターの渡し方 ~広告という名の「口説き」の構造
第2章 広告はこんなにモテなくなった ~変化した消費者と広告の20年
第3章 変化した消費者を待ち伏せる7つの方法 ~彼らと偶然を装って出会うために
第4章 消費者をもっともっとよく見る ~コミュニケーション・デザインの初動
第5章 とことん消費者本位に考える ~スラムダンク一億冊感謝キャンペーンより
第6章 クリエイティブの重要性 ~商品丸裸時代とネオ茶の間の出現
第7章 すべては消費者のために ~消費者本位なチームづくり
おしまいに ~楽しくエキサイティングな時代なのだ

広告は消費者へのラブレター。
非常に的を得た表現で始まるこの本。明日のコミュニケーションがSNSを核とした著作だったのに対し、その3年前に書かれた本作では「コミュニケーションデザイン」の大切さを説いています。広告の相談を受けた人(主に広告代理店さんなのでしょうが)が、どのようなことを念頭に、プランを練ればいいか、著者が中心となり話題となったスラムダンクの広告と併せて非常に参考になる事例が記載されています。

非常におこがましい言い方ですが、広告の第一線でご活躍されている方ならではの、千里眼というか、未来の広告を予見する力(勿論、貪欲なまでの広告愛があってこそ生まれる力)は凄いの一言。広告に携わる人間として、もっと貪欲に情報収集したり媒体と接触したり、努力しなきゃ駄目というのを思い知らされる本です。世の中一般のステレオタイプな意見に流されず、著者の経験から裏づけされた広告に対する考え方を知るだけでも読む価値ありです。

とあるブログで紹介されていたのを見て購入した「パーソナル・プラットフォーム戦略/自分をプラットフォーム化する仕事術」を読みました。

これからは自分をプラットフォーム化し、ひとり社長(自分株式会社)を目指すべきと提唱する本です。この本で定義されているプラットフォーム化とは以下のことを指します。

●人に場を提供することができる。
●ひとりではなく、周囲の人を巻き込んで仕事を成功に導く。
●関わる全ての人たちとWin-Winを共有できる。

自分株式会社をどう運用するかについての記述を期待していたので、正直なところ個人的には少し物足りなさが。但し、第6章の「プラットフォーム勉強術」に記載されていた以下は、参考になりました。

●勉強の目的は常に今の自分自身の価値を高めること。
●価値を高める前に自分価値を定性的なものと定量的なもので図る。
●定性的な指標は実践あるのみ。
●定量的な指標は自分のP/Lを作ってみること。

自分のP/Lを作るとはつまり、自分が会社でどれだけ儲けているのか、それに対して会社はいくら自分に支払っているのかを知り、自分の会社で占有している面積分の賃料がいくらか、自分が使ったコピーの枚数はいくらかなど、それこそ「ひとり社長」としてのコストをしっかり把握しておくことで、働く意識や自分自身の価値の高め方が変わるそうです。これはすぐに実践してみなくてはと思います。

仮説思考や論点思考を書かれた内田和成氏の最新刊「プロの知的生産術 BCG前日本代表が教える情報活用の秘訣」を読みました。

出版社から「情報術に関する本を書きませんか?」というオファーがきっかけで出版されたこの本。著者は既に巷で溢れかえっている情報術の本とは違った視点で書くことにします。情報というと、どうやってインプットするかに特化した本が多い中、この本では成果に結びつくアウトプットから逆算して情報を集めるコツが紹介されているのが特徴です。

自分がどんな成果を上げたいか。どんな結果がほしいのか。つまり仮説を立ててから逆算して必要な情報だけを調べるということの大切さが書かれています。中でも最も印象的だったのが以下の部分です。

自分が組織の中で暗黙のうちにどんなアウトプットを求められているのか、あるいはどんな役割を果たせばいいのかを把握することが、きわめて重要なことなのだ。プロフェッショナルは自分に求められる役割を常に把握しているもの。多くのプロは、組織の中で求められていることと、自分のできることを必死にすり合わせ、その上で個性を発揮して成果を出そうとしている。

野球やサッカーなどスポーツに例えるとわかりやすいですよね。チームでおこなうスポーツには、それぞれポジションがあり、4番バッターやフォワードであれば得点を入れることを求められる。ピッチャーやキーパーに得点を入れることを求める人はいないです。その人が求められている役割の中でしっかりと成果を出す。まぁ、社長からさらにプラスアルファで成果を出せ!と散々言われていますが。。プロフェッショナル+目指して頑張りましょう。

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今回は広告の父と呼ばれるデイヴィッド・オグルヴィ氏も推薦するセールスライティング・ハンドブック 「売れる」コピーの書き方から仕事のとり方までを読みました。

●●目次●●

セールスライティングとは
注意を引きつけるコピーの書き方
圧倒的に伝わるコピーの書き方
売れるコピーの書き方
書くための準備
印刷広告の書き方
ダイレクトメール(DM)の書き方
パンフレット、カタログなど販促ツールの書き方
広報資料の書き方
CMおよびマルチメディア・プレゼンテーションの書き方
ウェブの書き方
Eメール・マーケティングの書き方
セールスライターの仕事を獲得する方法

今回、この本を読もうと思ったのは、地域情報サイトまいぷれの掲載店さまの原稿を、より魅力的なものとし、少しでも沢山の方に見てもらうきっかけを作るという明確な目的がありました。そのため、必要ないところは読み飛ばしをしたのですが、それでも中身が充実しているので読み応えがありました。

著者のロバート・W・ブライ氏はコピーライターとして25年以上にわたって広告の仕事に携わってきた方です。机上の空論的なものではなく、使える内容が満載なのも頷けるところです。この本の原書は1985年に初版が発行され、以降メディアの移り変わりにより加筆・削除が加えられて現在に至ります。大きな変化は、やはりウェブの登場以降なのでしょうが、読んでみるとコピーの書き方という基本部分はWEBでも印刷広告でもダイレクトメールでも変わっていない気がしました。

一言で要約すると「読み手のベネフィットが明確なコピー」を作るのがポイントになるのですが、コピーを作る際のチェックリストなども充実していて、とても参考になります。勿論、この本を読んだからといってすぐに最強のコピーが書けるわけではないのですが、パソコンや原稿と向かい合って自分の感性や嗜好だけで書くよりはずっといいコピーが書けることは間違いありません。

繰り返し読んで自分なりに習得したいと思います。

セールスライティング・ハンドブック 「売れる」コピーの書き方から仕事のとり方まで

同時に発売された「僕は君たちに武器を配りたい」が話題となりましたが、新書の方が気軽にサクサク読めそうだったのでこちらを購入。しかしながらいい意味で、サクサク読み飛ばせない思考を刺激する中身の濃い本でした。

はじめに  「武器としての教養(リベラルアーツ)」を身につけろ
ガイダンス なぜ「学ぶ」必要があるのか?
1時間目 「議論」はなんのためにあるのか?
2時間目 漠然とした問題を「具体的に」考える
3時間目 どんなときも「メリット」と「デメリット」を比較する
4時間目 反論は、「深く考える」ために必要なもの
5時間目 議論における「正しさ」とは何か
6時間目 武器としての「情報収集術」
7時間目 「決断する」ということ

非常に大雑把に言うと、ディベート(この本ではルールを設けた議論と定義)やロジカルシンキングの考え方を身につけて、それを判断なり行動をするときの武器(使える知識)として活用できるようにしよう!というのがこの本の主旨です。個人的には3時間目の「どんなときも「メリット」と「デメリット」を比較する」の3つの条件による思考が参考になりました。

1.内因性(なんらかの問題があること)
2.重要性(その問題が深刻であること)
3.解決性(問題がその行動によって解決すること)

上記はメリットを検証するときの3条件ですが、デメリットを検証するときの3条件や、それぞれに対する反論方法も練習問題を例に、詳しく記載されています。上記のような思考をすることで、提案に説得力を増したり、逆に提案を受けたときに本当にそれが自分にとってのメリットとなりうるものかを検証することが容易になります。

この本にも書かれているとおり、読書は格闘です。ただ、頭の中で理解したふりをして読み進めるのではなく、自分の頭で考え、咀嚼して、疑問に思ったところや納得のいかないところは、自分で紙に書き出して議論してみることが必要です。まだまだ繰り返し読んで、知識だけではなくしっかりと行動に活かせるようにしたいと思います。