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予告編に続き本編の感想です。読み始めは若干とっつきにくく感じたこの本。

東大卒。電通でスポーツを担当した後、スポーツナビを設立した著者。この本は以前読んだ「武器としての決断思考」に近いです。武器としての…がディベートをいい意味で広く浅く網羅していたのに対し、こちらは戦略的な思考術について深く掘り下げています(どちらも個人的にはとてもいい本だと思っています)。

著者がスポーツと深く関わってきたため、日本代表前監督に岡田氏のエピソードを交えたり、例えも非常に豊富でわかりやすいです。以下、個人的に使えそうだと思った箇所を抜粋いたします。

●「目先」にとらわれない。どのように生きるかという方法論(HOW)に偏らず、肝心な本質論(WHY?)を見失うな。

●敵に勝つためにはどのフレームで勝つか(競争優位な領域(ドメイン)を見つける)を考える。

●成果と稼動は違うという点を常に意識する。仕儀とで知識を生かしただけではまだ稼動レベルかもしれない。生かしただけでなく、結果を出して初めて成果といえる。一つのアウトプットが次のインプットになることを意識する。

上記はほんの一部で、この本は久し振りに付箋だらけになりました。戦略的思考はこうやって考えるんだよ!という明確な方法が記載されているのではなく、なぜ?から考えるというヒントが書かれている、まさに自分で考えて見つける戦略本。考える頭を持ちたい人におすすめです。

今回は2007年に出版されたビジネスマンの「聞く技術」―コミュニケーションを変革する最重要スキルの磨き方という本の紹介です。この本を購入した頃(4年前)、同じく「聞く」ことを目的とした書籍を5冊ほど購入したのですが、この本が最もとっつき難く、長い間放置していました。先日、ご紹介した佐藤優氏の読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門を読んだ影響か、苦手と感じていた本も読み方次第で読めるものだと思いました。

さて、この本はAT&TやIBMなど全世界で2000回を超えるトレーニングを実施してきたマデリン・バーレイ・アレンという方が著者です。この書籍には、ところどころで演習やテストが盛り込まれています。まるで実際にトレーニングを受けているかのようにノウハウを本から学ぶことができます。

記載されている内容は、特に目新しいものではなく、当たり前のこと、基本的なことばかりです。その当たり前のことに気付きを与えてくれるのがこの本の特徴です。聞く技術を学ぶというよりも、自分を客観的に見るための術が書かれた、自己啓発系の書籍に近いものがあります。自分を客観的に見ることは、とても難しいことですので、この本に記載されていることを実践することで、聞く技術以上のものを身につけることができるかもしれません。

この本の最も肝と感じた部分を紹介いたします。

耳を傾けて聞くリスニングは、情報が耳に入ってくるヒアリングよりも高度な作業。なぜなら集中力や訓練が必要とされるから。

よく、営業では「ヒアリングをしてこい!」などと言われますが、実際には積極的に聞く「リスニング」という作業が重要なんですね。「ビジネスマンの…」とありますが、ビジネスに限定せずに、生活の中でリスニングを効果的に行うための必須本です。

先日、このブログでご紹介したThe21の「仕事力が高まる本の読み方」特集。実は、その1つ前の「40歳から伸びる人 vs 40歳で止まる人」特集の方が気になっていて、この本をメインで購入し、「本の読み方」の本はおまけ的に購入したものでした。

年齢を特定した書籍はここ数年とても増えています。特に40歳をテーマにした書籍は増えている気がします。まぁ、自分がそういう年齢なので余計に目に入るのかもしれませんが。

さて、今回の特集では40台を通過した先輩方からのアドバイスが参考になります。但し、あくまで参考にする程度で、自分で行動を起こすなり自発的に考えられないようでは、もう終わっているようなものですが(^^;

既に10万部を突破したという佐藤優氏の最新刊。この本の1週間前に発売された人間の叡智も売れているそうです。

読書法に関する書籍は、過去にさかのぼるとどのくらい発行されているのでしょうか。単純にアマゾンで「読書術」などで検索しただけでも、525件がヒットしてきます。本離れ、活字離れが進むと言われる昨今、これだけ読書術関連の書籍が発行されているということは、それが活字離れを防止する手段なのか、それとも一部の活字中毒者を満足させるためのものなのかよくわかりませんが…。

私自身も過去に速読術、フォトリーディングなどの本を数冊購入したことがありますが、そのときは以下のような欲求が働き、購入したのだと思います。

●時短で本が読めて、頭にも入る技術を身につけたい。
●1日に数十冊、読んでみたい。
●本のページを高速でめくるのがカッコよさそう。

しかしながら、速読に関しては修行が足りないのか、リファレンス本を読んだだけで身に付きませんでした。今回の「読書の技法」に関しては、佐藤優氏の読書系の本を以前読んだことがありましたので、速読術というよりは、どんな本を読んでいるのか(熟読しているのか)、またそれをどのように知識化しているのかという部分を期待して購入しました。

実際、読んでみると速読術に関しては、過去に見たことのある「視点の動かし方」のような技術的なことは一切書かれておらず、読んだことのある内容や知識として知っている内容は飛ばし読みし、自分が得たいと思う箇所を意識して全て読む必要はないといったことが書かれているのみです。これは「読書家」と言われ、1ヶ月に数百冊読んでいるような方々には共通する読み方です。

そういった「読み方」の部分よりも、読んだものを知識として浸透させるための方法(本に書き込みをしたりノートに写したりする方法)や、何を読めばいいのかといった部分にまで踏み込んで書かれているのがとても参考になりました。例えばビジネスパーソンが基礎知識を強化する場合には、高校の教科書や学習参考書で勉強するのがいいという点。英語なども簡単な日常会話なら中学3年までの基礎をしっかりというのをよく目にします。社会や経済といったものについても、そういった基礎が丁寧に解説されているものがいいということです。

表紙の佐藤優氏の挑発的な表情(失礼!)とは真逆に、書かれている文章は上から目線だったり、押し付けがましいことは一切なく、逆に読者を常に気遣うような表現が随所に見られることは尊敬に値します。例えば以下の部分。

ビジネスパーソンの場合、満員電車の吊革につかまりながら、これらの作業(※本に線を引いたり付箋を貼る作業)をすると周囲に迷惑をかけるのでやめる。(中略)特にがっついているビジネスパーソンは周囲の様子が見えなくなることが多い。その意味で、満員の通勤列車は、マナーを鍛えるためのよき道場と考えることだ。

ちょうど、ここを読んでいるときに、電車で線を引いていたところだったのでギクリとしました。さて、本の巻末には文中に紹介される書籍の一覧があります。個人的に気になったものを以下に紹介いたします。

今回は雑誌、THE21(ざ・にじゅういち)の9月号(8/10発売)で気になる特集が組まれていたので購入してみました。特集ページの気になったページを以下に抜粋しました。

(以下、敬称略です)

<第1部から>
“心に強く響いた本”は何度も読み返す/桑原 豊
成功談だけでなく失敗談にこそ注目する/村上太一
他人の人生を疑似体験し思考の幅を広げる/夏野 剛
「仕事に役立てる読書」と「心を取り戻す読書」/名越康文
壁にぶつかるたびに相談相手となる本を選ぶ/高島宏平

<第2部から>
仕事に効く! 本の読み方 インプット編/宮口公寿
仕事に効く! 本の読み方 アウトプット編/間川 清

<第3部から>
グローバルを知る「教養本」23冊
Book selection 内田和成

興味のある方は読んで損はない特集です。第一線で活躍されているプロフェッショナルな方々が、どんな本を読んでいて、それをどのように活かしているかを垣間見れるだけでも貴重です。詳細は割愛いたしますが、特集の中で紹介されていた本で、今までまったく知らなかった本の中で、いくつか気になったものがありましたので、以下にご紹介いたします。下で紹介した本に興味を持てたら、間違いなく買いの一冊ではないでしょうか。

今日発売のTHE 21 (ざ・にじゅういち) 2012年 09月号の特集は「仕事力が高まる本の読み方」ということで、読書術です。実はまだ手元に届いていないのですが、目次を見る限りかなり参考になる情報が載っていそうです。

プロビジネスマンの「読書術」
“心に強く響いた本”は何度も読み返す
成功談だけでなく失敗談にこそ注目する
他人の人生を疑似体験し思考の幅を広げる
「仕事に役立てる読書」と「心を取り戻す読書」
簡単な本から始めてステップアップしていく
壁にぶつかるたびに相談相手となる本を選ぶ
「仕事力が高まる読書」の条件4
ビジネス書の読み方&活かし方
日本のビジネスマンはどんな本を読んできたのか?
仕事に効く! 本の読み方 インプット編
仕事に効く! 本の読み方 アウトプット編
仕事に効く! 本の読み方 テーマ設定編
ビジネス書編集者が選ぶ「わが社のお薦めビジネス書」
グローバルを知る「教養本」23冊
「論語読みの論語知らず」になってはいけない

読んだらまた詳しく紹介します。

帯より
「説得する力」は「結果を出す力」!あなたの”給料”に直結する、「できる人の話し方」

知的生きかた文庫。懐かしいです。20歳ぐらいの頃、このシリーズはよく読んでいました。この本の著者、太田龍樹氏は数々のディベート大会で優勝されている方で、今回は書き下ろしだそうです。

目次

序章 「説得をする力」は、「結果を出す力」
1章 徹底的に「わかりやすく伝える」説明の技術
2章 あなたの説得力が倍増する質問法・反論法
3章 タイプ別――説得相手を丸裸にする方法
4章 相手の心理を巧みにつく表現のテクニック
終章 最後は、この「人間力」がモノをいう!

説得力、ディベートというと、相手を言い負かしたり、言葉巧みに言いくるめたりするイメージがありますが違います。この本では、きちんとしたコミュニケーション力を発揮しながら、きちんと自分のゴールに相手を導いていく方法が分かりやすく記載されています。武道で言うと合気道という感じでしょうか。

ビジネスで活かすとすれば、やはり営業でしょう。本書で紹介されている方法は、営業の本で紹介されているテクニックと共通する部分が多々あります。文庫本ではありますが、中身の濃い一冊です。