「入社1年目の教科書」の上司、ライフネット生命社長の出口治明氏の著書です。フューチャーリンクネットワークの社員Fこと藤澤さんが「百年たっても後悔しない仕事のやり方」を購入していたのを見て、私は別な著書を読んでみようと思ったのがきっかけです。
ライフネット生命社長の常識破りの思考法 ビジネスマンは「旅」と「読書」で学びなさい!
(目次)
PART1 常識破りの仕事脳は「旅」と「読書」でつくれ!
第1章 なぜ「旅」と「読書」で思考が鍛えられるのか?
第2章 再確認・日本の「常識」は本当に正しいのか?
第3章 「タテヨコ」思考を鍛える”出口流”旅行術&読書術
第4章 「旅」と「読書」プラスαで磨く仕事の思考パターン
PART2 脳に効く、「旅」と「読書」おすすめガイド
「旅」と「読書」という個人的な趣向ともマッチした観点から書かれているこの本。ビジネス本はほとんど読まないという出口氏によれば、「そもそも読書にビジネスの気づきは求めない、本当にビジネスを成功させたいなら人間を理解することにつきる」という視点はなるほどと思いました。
「常識破り」というタイトルだけあって、出口氏ならではの思考・物の見方が書かれています。そもそも、人間の価値観は人それぞれなのに、みんなが右向け右的な発想はいかがなものか?という出口氏なりの警笛ともとれる挑発的な部分もありながら、決してそれが押し付けがましくなっていないので非常に読みやすいのがポイントです。
個人的には読書に関する以下の部分が参考になりました。
●本に付箋は貼らず、頭に刻みつけるように読み込む。
●読書をする前は必ず手を洗い気持ちを落ち着けてから机に向かう。
●マーケティングの前に、人間と社会を理解する。
「旅」に関する章にも記載されていたのですが、出口氏は写真で残すより、とにかく目で観察するそうです。写真を撮ったり、本に付箋を貼ることは、記憶に残したいということでやっていることですが、それにより出会ったときに真剣に向き合っていないとも考えられます。後で振り返ることができない、今しか見れないという一期一会にも似た感覚で接することで、深く自分の脳に刻み込む。これは実践してみたいと思います。(といいつつ、今回の本にも付箋は貼っていましたが)